《AYAKASHI〜アヤカシ〜》雑記4
陽愛シナリオを読むつもりで進行中。第四話「過去・真実・咆哮」を終了。第五話「禍心」に入ったところ。
「こわれゆく日常 守りたい未来―。」とは、この作品のパッケージにあるコピーだけれど、このゲームの各所に見られる、日常の中のごく気をつけていないと見過ごしてしまうような違和感・不自然さの表現―つまりは「こわれゆく日常」を予感させるもの―は、ひとつの何かを伝える手段として意味を持っていると思う。特に今進行中の部分では、そういうところに目が行った。や、もっとそういう部分が繊細な作品があるのはもちろんだけれど、この作品にふれていると、この点で存在感のある表現がなされているように思う。

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穏やかな日常の中にあるわずかなブレ・ノイズのようなものが、現在進行している物語の中に、急に時間軸としては未来や過去の部分がいいタイミング(バランス)で、むろん説明なしに(そうでなければ意味がない)挿入されてくる、そういう層を持ったストーリーの展開に、そのズレが効いていると思うのだけれど。
日常が壊れるという表現には、一気にその世界を覆してしまうより、細かいわずかな量を、それこそ出来る限り一つ一つの要素はそれと気づかれぬくらいに薄めて、多数重ねて行くの方が、よりリアリティがあるなという感想。逆に、ある世界が、幻であって現実ではないということをプレーヤーに気づかせるにも、同じやり方をすることが多いしなあ。
以下、ストーリーについていろいろとネタバレです。
最初に終了した織江シナリオは、ある意味補完的というか、「彼」が絡んでこないという点では、他のシナリオとは意味合いの違うものだったのね。こっちの第四話以降は、急激にストーリーが展開を早めていく印象。本筋に迫っていっているというのか。
エイムがそれまでの青い制服から、ある日、悠たちと同じ制服に着替えてきた場面は結構衝撃的だった。新鮮な感じがして「やっぱかわいいのう」ということを再認識した(爆)というのもあるけど、心情の変化としてもこちらに伝わってくるものがあったしね。よくあるように、主人公の名前の呼び方がかわるとか(本作でも、織江の「久坂さん→悠さん」があったし)、後は例えば髪形の変化、《ToHeart》のあかりが思い浮かぶけど、そういう急激な変化によって何かが伝わるという意味では、こういう服装のチェンジも面白いと思ったり。あの無表情無感動なエイムが、段々と周囲との関わりを密にしていくという過程も、王道といえばそうなんだけれど、素直にいいなと思った。
先ほども書いたけれど、悠の内面世界―リアルではない別の現実を見せられている部分および過去を追体験している部分での進行と、悠の外、つまりリアルでの物理的な戦闘が展開している部分の、相互の関わり方は面白く、引き込まれて話を読み進めることが出来た。本作のこういう構成のバランスのよさは、Web上では演出や音楽の素材はいいけどシナリオが…という評価が結構見られるけれど、現時点では単純に丁寧だなあと私は思っている。
だいぶ、キャラクターやアヤカシも出揃ってきたみたいで、今まで以上に面白くなってきそう。展開を追っていると、心情的にエイム・ルートへと行きたいと思ってしまうのだけれど、今は陽愛ルートを進めていこうということで。