魔法少女リリカルなのはStrikerS 放送直前イベント リリカル☆パーティーIII

今夜は都内泊なので、覚書程度の感想だけ今夜中にメモしておきます。ていうかこのPCのブラウザとマウス使いにくいー。データ消しちゃったりで、いつもの何倍もの時間がかかってしまう。


さて、とりあえずはきちんとしたイベントのレポートとしてまとめるよりも(いずれあげるとしても)、とにかく感じたこと、特に先行上映された第1話のことについて書いておくほうが得策だろう。というか、他のサイトの詳細なレポの方が面白いに決まっている。
第一の印象。アニメさしさを感じた。アニメっぽい面白さがありそうな作品だと感じた。ものすごくベタな、まっとうなアニメっぽいのだ。もうやりたい放題やっている、作りたいものが、作りたい形で提示されているような、そういう爽快感。こんな作品は面白くないはずがない。
第二の印象。不思議なことに、『StrikerS』は、正当な「魔法少女」もののベクトルを獲得しているような気がする(とはいえ、正当な魔法少女ものってどんなものだか、はっきりは定義できないのだけれど)。最近考えていたのだけれど、無印や『A's』においては、「魔法少女」というのは主題、つまりはテーマではなくてモチーフ、いってみれば表現のための方法だったんじゃないか。ちょっと悪いいい方をするならば、方便といってもいいかもしれない。表現すべき目標は「魔法少女」ではなかった。「魔法少女」には、間口の広さ、それを介した時のメッセージの伝わりやすさなどの有効性がある。それを巧みに使ってこその魅力的な『リリカルなのは』であったのだと思う。ただし、それに伴う枷や枠というのがあったのかもしれない。それが自由を奪い、無理をさせていたところがあったのではないだろうか。しかしそれが、いわゆるアニメらしさがあまりない、無印や『A's』の独自の世界を作り出す一助となっていたようにも思う。『StrikerS』は違う。前作までの成功や評価を基礎に、もういまはもはや、まったく自由なのだ。それによって、もしかしたら結果として、『なのは』は今度こそ本当に「魔法少女」という属性を手に入れてしまったようにも思えた。それが先ほどあげた第一の印象の、まっとうなアニメっぽさへともつながっていくのではないか。


OPのすばらしさについては、語るにしても、なかなか筆舌をつくせないだろうなあ。それくらい。そしてEDもだ。本編についての具体的なこと、そしてOP・EDに関しての詳細は、通常の放映後の感想として書くことにしよう。
ただ、この一ヶ所についてだけは書いておく。すでに情報としてこういうのがあるということは知られており、ネタバレというまでのレベルではないかもしれないが、一応隠蔽。“飛べない”スバルをなのはが一直線に空へと連れ出す構図。引かれていった先は星空。「星空」はこれまでの『なのは』の物語の中で常に重要なものだった。夜天しかり。また『なのは』関連の曲においても、歌詞の中に関連するキーワードが頻出する。スバルはやはり夜空に輝ける“スバル”(星)となる運命なのだろうか。『StrikerS』の幹をなすのは、スバルが、よりスバルらしくあるところへと歩んでいく成長物語なのかもしれない、なんてことを思ったりした。ただし、決してスバルがスバルらしくなっていくストーリーではない。なのはに救われたあの弱々しいスバルも、スバルであることにはかわりがない。問題は秘められた志として彼女の内に眠っていたものが、なのはとの出会いをきっかけに、魔法を介して引き出されていくということであり(まさになのはが炎の中から夜空へと救い出したがごとく)、スバルの中に、星として輝けるような存在は、はじまりにおいてすでにあったのだと思う。ここまで書いていて気づいたのだけど、上に書いたように、私が「魔法少女」を強く意識したのは、魔法を介して、それを使って努力を重ね自己を高めていくという過程が、なんとも「魔法少女」っぽいと感じたからかもしれない。
そんなスバルはもちろん大変魅力的なキャラなのであるが、スバル以上に私にとってはティアナが気になるキャラクターだ。今日動き回るティアナを見ていてずっとそんなことを考えていた。実のところ、コミック版での登場から魅力的なキャラだなあと思っていたのだけれど。好き嫌いというのではなく、どうにも気になってしまう。そういうのを好きだっていうのか(笑)? ああ、あとそれに、それぞれの魅力があるにしても、ストーリー上では、スバルとティアナはコンビで考えるべきだろうしなあ。なんともスバルとなのはの関係ばっかり私は強調して考えちゃってる。ティアナもそこに組み込むべきだろう。


それと蛇足だけど。
イベント冒頭の、『なのは』恒例の「はじまります」ですでにジーンと来て、その後の『A's』を回顧する映像を見ているだけで涙がにじみ、また先行上映1話の、特にOPあたりまではまともな気持ちでは見れなかったことで、ああ、自分は本当に、『リリカルなのは』が好きなんだなあ、それも本当に格別にどうしようもなく、ということをあまりにもいまさらながら、ようやく思い知ったのは、今日の収穫のひとつでした。